窓の断熱で節約・悩み解決|内窓・二重窓① 夏は暑くて、冬は寒い。 おまけにエアコン代も気になる!
そんなあなたは、手っ取り早く、窓から断熱を始めましょう。
今回は、窓の部屋内側に、もう一つ窓を設置する、内窓(=二重窓)について知っていきましょう
。
ここからは内窓で統一して表現していきます。
内窓の断熱効果
熱を逃がさない
冬の寒さ対策で、ヒーターやエアコン、オイルヒーターなどを使いますよね。
『暖房をかけているのに、なんだか温まりにくい。』
『部屋を暖めても、ちょっと暖房を切ると、すぐに寒くなる。』
それ、熱が窓から逃げているのです。
熱の出ていく割合で、窓が48%というデータがあります。
外壁が19%、すきま風・換気が17%、床が10%、天井・屋根が6%です。
[出典:(一社)日本建材・住宅設備産業協会]
このデータから、窓を断熱すると、一番効果が得られるということが分かります。
結露の軽減
結露は、冬によくある窓まわりの問題ですよね。
外と部屋内での温度差により、空気中に含まれている水蒸気が液体の水になる現象です。
その温度差が顕著なのが窓ガラス付近です。
なので、窓ガラスに結露が起きやすく、水滴が付くのです。
そして、この水滴を放置してしまうとカビの温床となります。
また、窓回りの木材を痛めてしまう原因にもなりかねません。
そこで、内窓を設置することで、外と部屋内との間にもう一つ空気層を作ります。
その空気層が、温度変化のクッションになり、結露が出にくくなるのです。
冷気を逃がさない
夏の暑さは年々厳しくなっていると感じます。
せっかく冷房を効かせたのなら、その冷気を逃がしたくないですよね。
そこで、内窓の熱を逃がしにくいという特徴が効いてきます。
さらに冷気を逃がしにくく、熱を入れにくくするには、後述するガラスの種類や、ガラスの枚数に
もこだわると断熱性能が上がります。
遮音効果も
窓と内窓の間の空気層が防音壁となり、遮音効果も期待できます。
交通量の多い道路の騒音は約80dB(デシベル)とも言われています。
通常の窓だけでは、部屋内では55dB程度の音が聞こえる状態です。
内窓を設置すると、40dB程度にまで遮音され、半分くらいの騒音の体感となります。
これは、生活音や会話が外に漏れるのも防いでくれるということです。
内窓のデメリット
さて、ここまでは内窓のメリットについて述べてきました。
しかし、何でもそうですが、デメリットもあります。
主に2つのデメリットをお伝えします。
窓が2つになるということ
開口部1か所に窓が2つ付くことになるので、単純に開閉に手間がかかります。
また、大掃除も窓が2つ分になります。
結露が軽減される分、水分を拭く手間は減少するかもしれません。
窓枠とウィンドウトリートメントの追加工事の可能性
窓枠の奥行が最低でも7cmないと、内窓が取り付けられません。
奥行きがなさすぎる場合、ふかし枠という部材が必要になってきます。
ふかし枠を設置すると、ふかされ(前に出てき)ます。
ということは、もともとのカーテンなどのウィンドウトリートメントがふかし枠にくっつかないよ
うに、前に持ってこないといけません。
このふかし枠と、カーテンなどの設置工事が追加費用がかかってくる可能性があります。
1軒のお家の中でも、窓枠の奥行はそれぞれの壁面で異なることがあります。
なので、リフォーム会社や職人さんの現地調査をしてもらうのが安全です。
省エネで節約
さて、つまるところ、どれだけ節約になるのでしょうか。
LIXILの公式サイトでは、毎月の冷暖房費が約1,400円節約できると試算されています。
10年間で約20万円の節約につながりそうとのことです。
https://www.lixil.co.jp/lineup/window/inplus/merit/
コスパを考える
それでは、一般的な2階建ての一軒家で内窓設置を行う想定で考えてみましょう。
1)全ての部屋の窓に内窓を設置した場合(合計25セット)
過去の事例から、総額はおよそ150万円です。
(ガラスの種類やペアガラスにすると150万円を超えることも)
なかなかの出費ですよね。
2)リビングと洗面脱衣所とお風呂の窓に内窓を設置した場合(合計7セット)
筆者の実家の事例ですが、およそ45万円です。
ピンポイントで何部屋かに内窓を設置すると、1/3程度の費用に抑えられます。
冷暖房をよく使う=人が長くいる部屋だと思います。
また、ヒートショック(温度差で血圧が大きく変動し血管の病気などをひきおこす)が起こりやす
い部屋も対策も必要です。
なので、そういう部屋に、ピンポイントで内窓を設置するのがコスパの良い設置方法です!
内窓を上手に設置して、より安全で快適なお家へと進化させると良いですね♪